家づくりのポイント

2022.04.30

ユニバーサルデザインの玄関:誰もが使いやすい玄関を作るためのガイド

ユニバーサルデザインの玄関は、すべての人が安全で快適に利用できるよう設計されています。このガイドでは、ユニバーサルデザインを取り入れた玄関を作るための具体的なアイデアとステップを紹介します。誰もが使いやすい玄関を実現しましょう。

1. バリアフリーの入り口

概要: 段差や障害物をなくし、すべての人がスムーズに出入りできるようにします。

アイデア:

  • スロープの設置: 玄関の段差を解消するために、適切な勾配のスロープを設置します。滑り止め加工を施し、安全に昇降できるようにします。
  • フラットな入り口: 玄関ドアの前後をフラットな床にし、段差をなくします。自動ドアや軽い力で開閉できるドアも検討します。
  • 広い通路: 車椅子や歩行補助具を使用する人が通りやすいよう、玄関の通路幅を広くします。90cm以上の幅を確保することが望ましいです。

2. ドアとハードウェアの選定

概要: すべての人が簡単に開閉できるドアとハードウェアを選びます。

アイデア:

  • レバーハンドル: 回転式のノブではなく、レバーハンドルを使用します。手の力が弱い人でも簡単に操作できます。
  • 自動ドア: 自動開閉ドアを設置し、手を使わずに出入りできるようにします。センサー式やリモコン式のドアがおすすめです。
  • ドアストッパー: ドアが自動的に閉まらないように、ドアストッパーを設置します。これにより、安全に通行できる時間を確保できます。

3. 視覚的なガイドと照明

概要: 視覚的なガイドと適切な照明を設置し、誰もが安全に移動できるようにします。

アイデア:

  • 明るい照明: 玄関とその周辺を明るく照らす照明を設置します。LEDライトやセンサーライトが効果的です。
  • コントラストの強調: 玄関の床や階段、手すりなどに対照的な色を使用し、視認性を高めます。視覚障害のある人でも安全に移動できます。
  • 誘導ライン: 床に誘導ラインを引き、視覚的なガイドを提供します。特に視覚障害のある人にとって役立ちます。

4. 手すりと補助具の設置

概要: 玄関に手すりや補助具を設置し、移動をサポートします。

アイデア:

  • 手すりの設置: スロープや階段の両側に手すりを設置します。高さや角度を調整して、握りやすく安全なものを選びます。
  • 歩行補助具: 玄関の近くに歩行補助具(杖、歩行器など)を置けるスペースを確保します。使いやすい位置に収納場所を設けます。
  • 滑り止めマット: 玄関の床に滑り止めマットを敷きます。雨の日や雪の日でも安全に歩けるようにします。

5. 座れるスペースの確保

概要: 靴の脱ぎ履きや休憩ができる座れるスペースを設けます。

アイデア:

  • ベンチや椅子: 玄関にベンチや椅子を設置し、靴の脱ぎ履きや休憩ができるようにします。安定性のある頑丈なものを選びます。
  • 収納付きベンチ: 収納スペース付きのベンチを選び、靴や小物を整理整頓できます。スペースの有効活用が図れます。
  • アームレスト: ベンチや椅子にはアームレストを付けて、立ち上がりやすくします。特に高齢者や体の不自由な人にとって便利です。

6. 収納と整理整頓

概要: 玄関の収納スペースを工夫し、整理整頓された状態を保ちます。

アイデア:

  • 靴収納: 靴を収納するためのシューズラックやシューズキャビネットを設置します。子供や高齢者が使いやすい高さに調整します。
  • コートラック: コートや帽子をかけるためのコートラックを設置します。フックの高さを調整し、誰でも使いやすいようにします。
  • 傘立て: 傘立てを設置し、雨の日でも玄関が濡れないようにします。水受けトレイを付けると便利です。

まとめ

ユニバーサルデザインの玄関は、すべての人が安全で快適に利用できるよう設計されています。バリアフリーの入り口、使いやすいドアとハードウェア、視覚的なガイドと照明、手すりと補助具の設置、座れるスペースの確保、収納と整理整頓など、さまざまなポイントを考慮して、誰もが使いやすい玄関を実現しましょう。